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北組 からくり人形

北組の山車の上で演じられる「肩車唐子遊び」は、男女二体のからくり人形で成り立っている。

大きさ六四センチの男でこ(小唐子)が、七一センチの女でこ(大唐子)の背車に乗り、舞台を移動しながら、天真爛漫な表情で、でんでん太鼓をたたいたり、肩車を離れてぶら下がりを演ずるなど、次々と大技のからくりを演ずるものである。

この二体のからくり人形は、寛政二年(一七九〇)蔦屋藤吉の作である。

蔦屋は屋号で姓は竹田。宝暦末(一七四九~)から寛政末(一七九〇~)頃にかけて名古屋で活躍した「離れからくり人形」作りの名人で、現在各地にその作品が残されている。その中でも河和北組のからくり人形は特に秀作と言われている。

このからくり人形は、もともとは河和城主戸田孫八郎守光の末孫、水野家で毎年あやつり人形として披露されていたが、天神社の祭礼に奉納され、その技を山車の上で演じるようになったといわれている。

DSC_0498写真は現在使われていない人形です。